皆さんこんばんは。
急激に寒くなりましたね。厚着が嫌いなのでいつも極力薄着でおりますが、
年々辛くなってきてます。最近は銭湯に行ったりしています。たまにですが。
大変鼻につく香りの薬湯に入ると体の芯まで温まります。
帰り道、いつも同じ場所にいる野良猫をごねごねしたり。平和だなぁと思いながら帰路につきます。
クリスチャン・ボルタンスキー展
先日長崎県美術館へ行ってきました。
自身の勉強のためにも上質な舞台や展示会等を沢山見ようと密かに燃えています。
そして、行きたかった『クリスチャン・ボルタンスキー展』を見てきました。
クリスチャン・ボルタンスキーをご存じでしょうか。
“クリスチャン・ボルタンスキーは、フランスの彫刻家、写真家、画家、映画監督、現代アーティスト。兄は社会学者のリュック・ボルタンスキー、パートナーは同じく現代アーティストのアネット・メサジェである。制作活動の初期から、個人の記憶や存在、不在を作品の主なテーマとしている。
Wikipediaより引用
今回はボルタンスキー展レポートをここに記載したいと思います。
のっけから最後までタナトスの香りが立ち込め充満し、しばらくは心の中から中々離れませんでした。
タナトスなので、ここにそれを書きすぎてもあまりよろしくないかな、と程よくユーモアも織り交ぜられればよいな、という思いです。
感想を述べようにも、言葉のレパートリーがそう多くないので、画像と共にご紹介いたします。
・・・・うーん。タナトスだなぁ。
左の作品のタイトルは“三面記事”で右の作品が“ぼた山”です。どちらも大きく圧巻です。
ぼた山の正体は、積み上げられた黒い服です。もうやめて。
訪れた時、閉館間際だったので人っ子一人おらず貸切状態でした。泣きそうでした。
写真に写っていませんが、ぼた山の周りにあの世の門番である人形らしきものが数体設置されていました。
(おどろおどろしいねん)と人形の前を通り過ぎようとしたら、人感センサーが埋め込まれており、人形から話しかけられ、驚きと恐怖でのけぞってしまいました。
あの世の門番1「オシエテ?ソノトキドウカンジタ?」
あの世の門番2「オシエテ?コワカッタ?」
あの世の門番3「オシエテ?」・・・・・エンドレス
自分「・・・・・・泣」(もう許して下さい)でも何故か何度も通り過ぎて話しかけられてみる。
作品名 “アニミタス(チリ)”
個人的に一番心に響いた作品です。チリの砂漠に数百に及ぶ風鈴を設置して、13時間に渡り撮影したそうです。この作品はその後、そのまま放置されたとのことです。
沢山の風鈴の音が重なり、空間に音色が響き渡っていました。それはもはや音色では無く、
不協和音でも無く、この世の音ではありませんでした。
作品名“ミステリオス”
3つに並んだスクリーン。左は鯨、中央はラッパ、右は何故なのか鯨の骨が映されています。
ボルタンスキーが、ラッパの音を用いて鯨とコミュニケーションを図った映像。
不思議と見入ってしまいました。夢に出てきそうな音と映像です。
と、この他の撮影不可な展示物も多々ありましたが、いずれもタナトスが訥々と感じられる作品です。
ですが、絶望的かと言うとそうではなく最後は一点の救いと光と希望が感じられる、自身はそのような印象を受けた展覧会でありました。
図録まで購入してしまいました。
己の潜在意識の中で恐れていたタナトフォビアを抉り出してくれたボルタンスキーさま。
誰しもに平等に訪れるタナトス。
その火が燃え尽きるまでどう生きたいか。と少しぶりに真剣に考えてしまいました。
その時思ったのは、孔子廟の仕事をもっと頑張っていこうでした。
100年後には自分は存在してなくても、100年後の孔子廟を運営している人達が「こんな人がいたんだよ」と自分のことを話題にしてくれたりしたら、嬉しいです。
と、今回のブログは孔子廟の事ではなかったですが、たまにはこんなレポートも良いかな、、と。
クリスチャン・ボルタンスキー展。来年1月5日まで開催しております!
それでは☆